「ケーイっ!」

「うっ……お前なー、人のお腹の上に飛び乗るな!


それと、家が隣だからって、毎朝窓から入ってくるな。

不法侵入だぞ。」


「ん?…フホウシンニュウ…??

なにそれ?」


「……馬鹿だな。…簡単に言えば他人の家に許可なく入ること!」


「ケイと私って他人なの?

ってゆうか、許可はおばさんからもらってるもーん♪」


「…(´Д`)ハァ…

って、ゆうか降りろ。

お前が俺の上にいる限り、俺は学校に行けない。


(あんな約束をしたのが小2の時。

そんな俺らももぅ、高2になった。
毎朝のように俺を起こしに来て、一緒に学校へ行ってる。

キキはどこか抜けてて、バカで、危なっかしい。

キキは顔も可愛いから幼なじみである俺がキキを守らないと、変な男に捕まらないように。

まぁ、こいつにも大切なやつが出来たら、俺のナイトの役も降りないとなぁー。)


なんて、考えながら、キキの頭を撫でる。

そうするといつもこいつは嬉しそうに笑って目を閉じる。

抱きしめたくなるくらい可愛い。

「はぁ、俺着替えるから下降りとけ。」

と、俺はキキの両脇に手を入れ持ち上げて、床に下ろす。

「はぁーい!」

なんて言って、両手を上げながら部屋を出ていった。

俺もさっさと着替えて下に行く。

母さんと楽しそうに話してるキキ。

キキにはお母さんがいない。

キキを産んで死んだそうだ。

だから、キキはうちの親をお母さんと思っているのだろう。

まぁ、うちの親も女の子がほしかったみたいだし、嬉しそうだ。


「ほら、キキいくぞ。」

そう言って左手を出す。

「うん!」

といって、俺の左手を小さい手で握る。