セシルは、少し考えた素振りを見せて答えた。


「その人のことが好きすぎてどうにかなっちゃいそー!!

みたいな?」

「じゃあ、恋じゃないや。」


好きすぎてどうにかなりそう?

何だそれ。

すると、セシルは慌てだした。


「その人のことばっかり考えちゃう!!とか

胸がどきどきする!!とか!!」

「胸のドキドキはまぁ、あるけど…」

「じゃあ、恋だ!!」


それだけで、恋って決めつけていいものか。

単に病気って可能性も…


「ユイがこッ…フガッ」


慌ててセシルの口を塞いだ。

こんなところでユイが恋した、だなんて叫ばれたら生命の終わりが来る気がする。

千里眼で見て見ると、3人は寝息を立てて気持ちよさそうに寝ていた。

つくづく、千里眼って便利だと思う。


「大きい声で言わないでよ、馬鹿!!

大体ね、そうって決まった訳じゃないし!!」


と小声で責め立てる。

すると、あっけらかんとした顔でセシルが言った。


「だってユイ、恋する乙女!!みたいな顔してるもん!!」


勘じゃんか。

私は心の中で溜息をついた。



「部屋から出てけ」