5分ほどして、理事長が口を開いた。
「…そだ!良いこと思いついちゃった☆」
今にもウインクしそうな理事長がとても怖い。
一体何を思いついたと言うのだろうか。
「内容によっては却下だからな。」
カイがいつにもまして鋭い口調でいう。
理事長は気にも止めてないけど。
「これは皆気に入ると思うよ?さすがのカイトでもね。…まず、単刀直入に言うと…鬼ごっこだな。」
そこで理事長はフフンと鼻を鳴らした。
「ルールは簡単!鬼はユリちゃん以外の男子生徒全員。逃亡者はユリちゃんね?…でもこれじゃあただの鬼ごっこだ。そこでだ。
制限時間は昼の12時~4時までの四時間。そして、ユリちゃんを見事、4時間の間に捕まえられた人にはユリちゃんを一週間、自分のものに出来るというのはどうだい?もちろん、ユリちゃんの意見は聞かないよ。」
は?!私の気持ちも無視ってこと?!
「ちなみに、鬼が逃亡者を手助けするってのも無しだ。もし、手を貸す様なことをした奴がいたら…即刻!退学!だ!」
「ちょっと待ってください!それじゃあ、私には何のメリットも無いじゃないですか!体育祭の内容はそれでいいとして、もし私が4時間逃げ切ったときはどうなるんですか?」
私の話を聞いて、理事長はおっとそうだったよ。といって、こう言ったのだ。