「えっ、でも…」

そう言った私に、
「客もそんなにこないだろうし、安静にしていた方がいいと思う」

お父さんが言った。

「じゃあ、何かあったら呼んでね」

私はお父さんに言うと、丸椅子から腰をあげた。

痛むお腹をさすりながら自室へ行くと、横になった。

「イタタ…」

何か変な病気にでもかかったのかな?

よくわからないけど、お昼になったら『富山薬局』のおばあちゃんのところに行って薬をもらってこよう。

そう思った後、私は目を閉じた。


コンコンと、ドアをたたく音に私は目を開けた。

「麻子、まだお腹の調子が悪いか?」

お父さんがドアを開けると、部屋に入ってきた。