「で、みきりさん、結局あなたは何者なんです?」


思ったことをストレートに聞ける性格は、なかなか便利だ。


「助手のキミ!名前は?」


会話が成立・成功しない時はしょうがないけど……。


「ひ、飛騨璃 美姫です。よろしく……」


「おー名前似てんじゃんか!よろしくよろしく。私は、鷲見鷹 みきり。すーちゃんって呼んだら―――」

「話の後半部分、もう聞きました」


「おろろ?そうだった?すまん、すまん。んじゃねー年齢は22で〜、バイク好きで〜、彼氏募集中」


それは別に聞いてないです。


「こいつは政府特別顧問調査室……いわゆる《裏》の探偵だ。俺とは違ってな」


変わりに六が答えてくれた。


先ほどの嬉しそうな表情は影を潜め、今は懐かしむような顔になっていた。


オールしかめっ面なのでオール憶測だけど。


「だがあんた、こいつがでしゃばってるとこの依頼、結構な事になりかねねぇ。いや、絶対一悶着ある」


そう言って、自分のグーとパーを合わせた。


パチン!


「楽しめそうな依頼だったが、仕方ない。今日中に終わらせるぞ」