恭也が真剣に自分の思いを誰かに伝える姿を見たのは初めてで、


それは恭也なりの彼に対する激励。



彼はグラスを見つめ笑顔で話す。



「この夜の街で、なにをとっても一番とされているメフィストフェレスのオーナーがそんな事を言ってくれるとはね。


ハハッいいプレッシャーになったよ」



そう……だったんだ。



「それはよかった」



お互いがお互いを認めあっている2人の関係は魅力的で、


ぞくぞくするくらい独特の雰囲気を持つ2人に、


今までに感じた事のない空気に店内は包まれた。



そしてそんな空気の中、


恭也を凄く遠くに感じた。