「……はぁぁ」
すずは近くの椅子に座って、盛大にため息をついた。
なんか疲れてるみたいだね。
そんなことを思ったのもつかの間、
すずは突然口を開いた。
「ちーひろくーんにあーいたーいなー♪」
……は?
え、何その歌のセンス。
無理やり過ぎて、笑っちゃいそう。
でも、でも……嬉しいかも。
「はーやくはーやくあーいたーいなー♪」
やばい、笑いこらえるの辛いよ……。
「ちーひろくーんにあーいたーいなー♪」
「ぷはっ!! あははははっ!」
「えっ!? 誰!!?」
もうダメ……すず、それは可愛すぎるよ。
俺は笑いながらすずの元へ行った。
すずは俺を見た瞬間、顔を真っ赤にさせる。
そんなすずを見てると、どうしてもいじめたくなっちゃうんだ。
「俺に会いたかったの?」
「あの、何時からそこに……」
照れちゃって、可愛いね。
「すずと見知らぬ男が来る前」
そういうと、顔を隠しだしたすず。
……ほんと、可愛い。