「だからね、涼太君の意思で
あんなこと言ったんじゃないと思うよ?」

そうだって信じたいけど…。

「本当は心優だって気付いてるんでしょ?
涼太君の方が苦しいって。」

気付いてる。

気付いてるに決まってる。

辛い時や泣きたい時に唇を噛む、

小さい頃からの癖。

あの時、私と言い合った時涼太は、

唇を噛んでいた。

気付いていたけど、気付いていないふりをした。

最低だ…私…。

涼太の気持ち無視して

自分の言いたいことだけ涼太にぶつけて…。