「涼太に酷いこと言っちゃった…。」

「心優…。」

学校から帰った後、

梨乃は私を心配して家に来てくれた。

「大丈夫だよ、心優は悪くない。」

梨乃の優しさに

キュッと心が締め付けられる。

「私ね、涼太君に言ってやったの。
“心優のこと傷付けることが
貴方の本望なの!?”ってね。」

そんなこと言ったんだ…。

「そしたら、涼太君ね
“違う”って
顔を切なさそうに歪めて言ってたよ。」

顔を歪めてた…?

切なさそうに…?

だって、あんなに冷たい目をしてたんだよ?

言葉だって、あんなに冷たかったのに…。