「べ、別にいいけど…。」

素直じゃない。

“本当は私も一緒に帰りたかった”って

言えれば、こんなに悩まないのになぁ…。

「マジ!?っしゃー!!」

なんで、そんな嬉しそうな顔するの?

期待しちゃう…。

してもいいのかな…?

涼太も私のこと…って…。

いいの…?

あぁ…。

たまらなく愛しい…。

「お、電車来た。
行こうぜ!」

そう言って差し出された左手。

私も咄嗟に右手を出す。