笑いながら言ってきた涼太のことを

私はそんなに信じられなかった。

どうせ、くだらない用事だろう…。

一応聞いといてやるか…。

「どんな用事?」

「お前と一緒に帰りたい。」

何を言い出すんだろう。

“私と一緒に帰りたい”なんて。

きっとまた冗談だろう…。

“冗談でしょ?”と

涼太に言おうと顔を見た。

え?

涼太の顔は少し赤く染まっていた。

真面目に言ってるの…?

冗談じゃなくて…?

体の熱が徐々に顔に集まっていく。