「つゆり危ないっ」


珍しい…というか初めて聞いたつぼみの大声に私は勢いよく顔をあげた。


視界に入ったのは駆け寄ってくるつぼみとさっきまでとは違う少し高い波。


気付いたのが遅かったために逃げたものの少し濡れてしまった。



「つゆりっ」


「ごめんなさい…」


“馬鹿じゃない"なんていったけど訂正する。


私は馬鹿です。



「もうっ」


これも初めて見たつぼみの怒っている表情。


さすがに『怒鳴られる』って思ったんだけど…