キセキ〜君に出会えた3ヶ月〜

これまでの生活のこととか色々話した。



圭哉は口を挟むことなく黙って聞いてくれた。



何故か圭哉には我慢してたことも全部言えた。



不思議だよね。




『…。これが私の自殺理由。』




圭「辛かったな…。」




この言葉にムッとした。




私は同情されるのが嫌い。



自分が可哀想な子だと言われいるみたいだから。






圭「なーんてな♪冗談だよ。同情されるのが嫌いなんだろ?」






そう言ってくれたときはすごくホッとした。



圭哉は他の人とは違うって思いたかったから。




『うん。嫌い。』




圭「お前はただ、生きる理由が欲しかったんじゃないのか?」




『理由…。』




圭「あぁ。理由さえあれば生きることが出来ると考えたんじゃないのか?」




そうかも。



ただ私は、生きるために理由が欲しかったんだ。



一つでも理由があればそれを口実に自分の居場所を作れるから…。




圭「お前が理由を探しているなら、俺がお前の理由になる。」




『圭哉…。』




なんでいつも圭哉は私が言って欲しい言葉を言ってくれるのかな。



それがすごく嬉しい。




圭哉の顔をのぞき込んで、本当?って聞くと真っ直ぐな引き込まれるような目をして、当たり前だ。と答えた。




圭「茜音が望む限り一緒にいてやる。」




『圭哉…。クスッ。じゃあ、よろしくね?』




圭「あぁ。」




この日から圭哉は毎日病室に来てくれた。




圭哉のおかげでこれから私は色々な人に出会って初めての感情も知る。




ねぇ、君は覚えてる?私と出会ったこの日のこと。



私は今でも覚えてるよ。



私にとって運命を変えた日だから。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ガラッ




圭「茜音。」




『圭哉!』




母「あら。圭哉くん。今日も来てくれたの?」




圭「はい。茜音の所へ行くのは日課なんで。」




私が自殺しようとして数日。



毎日のように圭哉が来てくれる。




『圭哉、学校はいいの?』




圭「あー。サボり(ニヤッ)」




『もうっ!ちゃんと学校行かなきゃダメでしょ?』




圭「大丈夫!俺、頭いいし?」




『嫌味かっ!もう、本当に。』




この前知ったことなんだけど、高1なんだって。



でも、学校はサボってる。



一応行ってはいるみたいだけど、すぐにこっちに来る。




聞いたら先生が嫌なんだとか。




ったく。どんな理由でサボってるのよ。





今日は制服だけど、今は昼。



学校でサボってこっちに来たね。



絶対。




お母さんも気づいている筈なのに注意しないのもどうかと思うけど…。




母「私、買い物行ってくるわね。」




『うん。行ってらっしゃい。』




圭「茜音は俺といるんで心配しないでください。」




母「分かったわ。圭哉くんなら大丈夫そうだから。」




そう言ってスキップして出て行った。



どうやら今日は安売りの品物があるらしい。

ま、圭哉に出会っていなかった時は私を一人にしておくのが心配で買い物どころじゃなかったから。




久しぶりに思いっきり買い物が出来るからね。




それにしても、いつの間にあれだけ仲良くなったの?



気になったから、なんであんなにお母さんと仲良くなったの?聞いてみた。




茜音が寝ている時によく話すんだ。って、言った。それに、と続けて




圭「茜音のお母さんだからなんだ。」




そう答えた。その時の圭哉の顔は思わず見つめちゃうほど凛としててかっこよかった。




思わず、ドキッとしちゃった。




知ってる。



この言葉に対して意味は入っていない。



でもたまに、圭哉が言う言葉にドキドキしているんだ。




っ〜////。うわ〜。絶対今顔真っ赤!




圭「どうした?顔赤いけど。」




あんたのせいだよ!って言いたいけどそこは抑えて、




『何もないよ。気にしないで?』



って、誤魔化す。




圭「そうか?そうならいいけど。」




風邪でも引いたのかなって思ったから安心した。って言って笑った。




風邪なわけないじゃん。



なんで私、こんなに顔 赤くなってんの。




圭「あ、そうだ。今度俺の友達連れてきていいか?」




『え?友達?』




圭「あぁ。なんか、俺が茜音と会ってるって知ったら行くって聞かなくてさ。」




『そうなんだ。いいよ。私も圭哉の友達なら会ってみたいし。』




圭「本当か?良かった。あ、いいやつだから安心しろ。」




『うん。楽しみにしてる。』




圭哉の友達でしょ?いい人って信じてるよ。




圭「いつなら会える?」




『ん?いつでもいいよ。』




圭「そうか。じゃあ、あいつに聞いてみるわ。」




『うん。』




ガラッ




圭哉が出ていった。



ここじゃあ、携帯触れないしね。



でも…。



圭哉がいない病室ってこんなに静かだったっけ?




なんか寂しいなぁ。



早く帰ってきてくれないかな。


って何考えてんの?!



なんか最近おかしい。

圭哉のことを考えてるとキューって胸が苦しくなる。



圭哉が笑ってると私も嬉しくなる。



もう、一体どうしたんだろ。



まさか…。圭哉に恋とか?いやいや。




そんなことはないない(ヾノ・ω・`)




圭哉は友達だよ?




うん。(ヾノ・ω・`)ナイナイ




ガラッ




圭「なぁー。明後日いけるか?」




『ふへっ?!』




うわぁ〜////何よ。ふへっ?!って。恥ずかしい(><)




圭「ぷっ…。どんな声してんだよ…。くくっ。」




圭哉のこと考えてたら圭哉が来たんだよ〜。



あれ?ココに入ってくるときなんか言わなかったっけ?




『ねぇ、なんか言わなかった?』




圭「あ?あぁ。明後日来ていいかだって。」




『明後日…。』