「っ?!」

私は振り解こうと力を入れたがビクともしない

「男なんて分かんないんだよ!!ほら!!全然抵抗なんてできっこない!!もうちょっと危機感もてよ!!」

こんなゆーちゃん初めてだ。

恐怖と痛みで私はちょっと涙が出てきた。

「ゆーちゃっ…て、痛い…」
この言葉に気づいたのかゆーちゃんが

「っ…!ごめん。」
と言い手を離した。

「ほんとにごめんね。強くやりすぎて。腕、みして。」
ゆーちゃんの手が私の腕に触れて私は振りほどってしまった。

「っ…ゆーちゃんなんかきらいだ。」

「っ…!!さなちゃっ…」

そう言って私はゆーちゃんを置いて出て行ってた。

(なんでゆーちゃんがそんな泣きそうな顔してんの。泣きたいのはこっちなのに…)

さっきのゆーちゃんはとても泣きそうな顔で必死だった。

ー「男なんて分かんないんだよ!!ほら!!全然抵抗なんてできっこない!!もうちょっと危機感もてよ!!」

(力、強かったなぁ…)

そう思いながら私は腕を見た。

(あんなゆーちゃん、知らない…。)

私は体育座りをしながらそこに突っ伏した。