『やったー!! 大成功!!』



沙耶ちゃんあまり大きな声出すと草壁君に聞こえちゃうよ。






私はさっきよりちょっと草壁君に近寄って歩いていたのだ。




「あまり僕に近寄らない方がいいよ」



!?!?



「どうして!?」



私は涙目になりながら聞く。




「さっきから誰かにつけられている気がするんだ」


「そうかな?」



それは沙耶ちゃんだよ。



「僕の思い過ごしならいいけど」


「きっとそうだよ」


「でも、もし親衛隊もどきなら君に危害を加える可能性もある」


「大丈夫だって。こう見えても私、書道5段なんだから」


「それは頼もしいね。でも、何かあったらすぐに言って欲しいんだ。彼女らは僕の前では何もしないから」


「ありがとう。嬉しい」






沙耶ちゃんがつけて来ているだけだから、怖くないもんね。