私たちは沙耶ちゃんの指示で窓際ではなく奥の席に座った。






「今日はどこに行くの?」


「ええっと、沙耶ちゃんが決めてくれるから」


「夏上さんが? じゃあ、来るまで予定は未定なんだね」


「ええ、そ、そうなの」


『ちょっと緊張しすぎだぞ?』



沙耶ちゃんのアドバイスが聞こえてくる。




「だって、仕方ないよ」


「え? 何が仕方ないの?」



しまった!



「な、何でもないの。気にしないで」


「ところで、柚衣ちゃんは休みの日とか何してるの?」


「だいたい沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんと遊んでるかな?」


「仲がいいんだね」


「うん!」



私は思いっきりの笑顔で答えた。