私はそっと沙耶ちゃんをつついてみた。




「ん? どうしたの?」




沙耶ちゃんは私を見て頷いた。






「紅茶のお代わりって貰っていい?」


「違うよ!」



私は顔を赤くしながら叫ぶ。




「ああ、そうか」



沙耶ちゃんはそう言うと草壁君の方を向きなおして話した。



「草壁君て、クリスマスイブの日、何か用事ある」


「クリスマスパーティーを開く予定だけど」


「それって1日中?」


「いや、夕方からになるかな」


「じゃあ、それまでの予定は?」


「今のところないよ」


「それなら私たちに付き合ってよ」


「例によって1対1でなけりゃいいよ」


「もちろん2対1よ」


「え? 3対1じゃないの?」


「このうちの一人は中園君とデートなのよ」