「ところで応接室って7室もあるの?」


「いや、10室あるんだ。この部屋は僕がよく使うってだけ」


「大金持ちは違うねえ。お客さんによって部屋を替えるのか?」


「さすが夏上さん、鋭い。成績が影の1番だけのことはある」


「成績が影の1番? どういうこと?」



私はようやく言葉を発することができた。




「それは私も初めて聞いた」


「え? 皆さん知らなかった? 学校では噂になってますよ」


「どんな噂なの?」





私と野乃葉ちゃんは身を乗り出して聞く。