「私は裕哉さんの友達の夏上沙耶と申します。裕哉さんはお見えでしょうか?」


「暫くお待ちください」






5分ほど待つと門が自動的に開いた。



「どうぞお入りください」


「はい」






私たちはおそるおそる門を通り玄関へと向かう。




「凄い羊羹よね!」


「何興奮してるの? 漢字間違ってるよ」






わー、凄く広い庭!



お花が綺麗!



もし、草壁君と結婚したらこんな家に住めるの?






「柚衣、あんた今、中園琉生のことすっかり忘れてるでしょう」


「何で?」


「何となく」