次の日。土曜日の朝

Prrrrr。Prrrrr。Prrrrr。
携帯の着信で起きる遥香

「ん゛ー。」
手を伸ばして画面を見ると”洸希”と表示されていた。

ピッ。
「ん、もしもし」

「お?今起きた感じ?」

「うん。で、どうしたの?」

「この前叶葉の事少し思いだしたって言ってたじゃん?あれ叶葉に話したら会わせろってーってうるさくて。んで遥香が今日時間あるならってくれねーかな?って」

叶葉さん。
顔がいまいちはっきり思い出せないけど
一言で言うならカッコいいお姉さんって感じ。

「うん、私も会いたい。」

「そか、んじゃ車で迎えに行くわ。んでどっか食べに行くからご飯食べんなよ。迎えに行く時間は11時半ぐらいでいいか?」

時計を見ると10時50分。
40分もあれば一通りの家事して準備できるかな。

「うん、OK~。」

「おけ、じゃ後でな。」

んーー。さて起きますか!
カーテンを開けて部屋に日差しが入る。
うん。いい天気洗濯物よく乾く!

顔を洗った後、洗濯物を干す。
そのあと昨日洗った食器をしまう。

寝室のクローゼットを開けて服を選ぶ。
どんな格好がいいんだろ?迷った挙句
薄めの白のニットにモカ色のロングスカート
黒のダウンコートとベージュのベレー帽をかぶって完成。

薄く化粧をして時間を見ると11時23分
白のショルダーバッグに必要なものを入れて家を出る。