「は?」

「んな怒んなって」

そう言って顔をくしゃっとした。
一ノ瀬くんって笑うんだ。
その笑顔に胸が高鳴った。

よく見ると有名人にいそうなぐらい
綺麗な顔立ちをしている。

こんだけイケメンなら
男嫌いの私でも
キュンと来るはずだよ。

「なんで校門に呼んだの?」

「んー、なんとなく」

なんとなくってなによ。

「とりあえず、ぶらぶらしよーぜ」

あ、また笑った。
怖い人だと思ってたけど
よく笑うんだなー。

「一ノ瀬くんってかわいいね!」

「なんだよかわいいって。
かわいいのは、お前だから…」

「ん?なんか言った?」

「なんでもねーよ!
それとそらでいいから。」

「わ、わかった…」