「俺もだからさ」

俺もって…?

「どーゆうこと?」

「俺さちっちゃい頃、両親交通事故で亡くしてさ、ばあちゃんに育てられてきて、そのばあちゃんまで病気で死んじゃってさ、俺には誰もいないわけよ。」

な、に、それ…

私にはまだ見捨てられてるけど、
両親だっている。

けどそらには、
誰もいないの?

悲し過ぎるよ。

それを聞いた途端、
さっきまでの涙が
大粒の涙になり、溢れ出した。

「そんな泣くなって。
俺は、もう慣れたから平気!」