「おはよ」


「おはよー!」



「おっす!」


いつも仲良くしている

美奈と和葉に軽く手を挙げて挨拶を交わしたあと自分の席に着くと




ニヤニヤした二人が近づいてきて


「ねっ、ちょっとっ」





グイッと手を引っ張られて引かれるがままに、二人についていく



「昨日見たよっ!ドラマ!遥くんの!」


教室から少し離れた今は使ってない今日材質に連れ込まれては尋問



「かっこよかったねぇ!?!?」



「で!?あのあとーどーなるの!?」



「ちょー気になる!、!」


二人が身を乗り出して私がドアに押しやられる形になって興味津々に聞いてくる



「遥の仕事の事は知らないよ、もうっ、遥のこと内緒だからって……こんなとこまで来て毎回尋問されてたらきりないよ」



そう。遥と付き合ってることはこの二人にしかいってない

2人とも少し残念な顔をしながら



「んーまぁ、そのことはおまけみたいな?ホントは最近あってんのかなぁーって聞きたかっただけで?」



「遥の話はもういいって教室戻ろ



教材室から出て教室がある方向に進んでいこうとすると


「それでいーの、?ほんとに?遥くんにあってないんでしょう?」



そう。遥に最後会ったのは去年



バレンタインがもう少しだったりする。だけど、その日か憂鬱で仕方ない




会いたくない



会いたくない


会いたいけど怖い


“別れよう”なんて言われてしまうのかと思うと



和葉がため息をついて



私が手に持っていた携帯をとっていじっては


その画面を私に見せる



遥の電話番号




美奈は背中を押して


「ほらっ!電話してこいっ!」


和葉も頷いていた。




ちゃんとぶつかってこなきゃ



行けないんだよね




携帯の画面を押して電話をかける





プルプルプルプル

ガチャッ





「もしもし」