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「じゃあな」
「じゃあね、ありがとう」
「おう」
車の中で、会話は1つもなかった。
外の景色を見ていたけど景色なんて実際見えてなくて、窓に反射して見える、運転している哲二の姿が目に入っていた。
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教室に入って1番に探すのはやっぱり美和子。
「おはよう!美和子」
「あ、おはよ!」
「1時間目授業変更だって、社会に」
「え、ヤダ。」
なんでかというと
社会の先生のしゃべるリズムが眠くなる感じであり、その上書く文字がやたらと多いのからだ。
「ね!そういえばさ───」
美和子の話はオチがあって面白い。
やっぱり美和子が1番だ。
「おい!」
美和子は話に拍車がかかってきてたのしそうに話していた。
私も“あはは”と、楽しく美和子の話を聞いていたところで“おい!”と後ろから聞こえてくる声。
せっかく楽しんでいた所を邪魔されて当然美和子の顔は不機嫌になった。
「なによ?陸」
なにげにこの男も中学から一緒だったりする“落合 陸”だ。
「お前じゃねーよ!!…おい!凛!さっきのって彼氏?」
「へ?何の話?」
彼氏?さっきって・・・
もしかしなくても哲二のことだ!
「違う!!全然違う!ただの幼なじみだよ」