ご飯は大体、いつも家の近くまで帰ってきて、同じファミレスに行く。どこに行こうかって、悩んでる時間もなかったから。



たまに、私が友達からの情報で知った、気になる店を提案しても、ハルはめんどくさいようで

「そこは、また、時間ある時にしよう」

そう言って、いつものファミレスに車を止めた。



「行ってみたかったなぁ」

私がそう言っても、言い返す事もなく、少し不機嫌に店の入り口に足早に歩くハル。



いつもの変わりない席につき、変わりのないメニュー表をながめながら、私は少し悲しくなった。


ハルは、私に何を頼むかも聞かないまま、店員を呼んだ。