私は、高校卒業してスーパーの店員として働きだした。
「なんで、販売にした?」
ハルは、私が週末に休みがとれない仕事に決めた事に不満げに、そう口にした。
私は本当は保育士になりたくて、短大に進みたかった。
でも母の入院で、家もお金には余裕がなく進学はあきらめるしかないと思った。
入学の時は進学するつもりだったから、普通科に進学したため進路相談では、事務系は無理だと進路指導の相談で言われた。
私だって、日曜日が休みのところが良かった。
「平日だって、終わるの遅いんだろ。」
ハルが私を責めた。
「だって、仕方ないよ。就職決まっただけでありがたくおもわなきゃって思ってるよ」
「もう…会えなくなるな」
ハルが言った言葉に少し傷ついた私…
仕方ないじゃん…ハルに言われなくても
そんなのわかってる。
「ちゃんと会える時間つくるよ…私だって、つらいんだ」
ハルは
「そうだな。俺がわがままだな…ごめん」
そう言って、私の頭をポンポンって叩いた。