ハルと出会い、一年が過ぎた。
「帰りたくないなぁ」
会うといつも別れが淋しくて仕方なくなる。
「ハルんち、泊まりたい」
私がそんなふうに言うと
「そんなことしたら、あゆのおやじさんに殴られるよ」
ハルが苦笑した。
「じゃあ、朝早く。4時。ううん、2時に迎えに来てよ」
今思えば、それだってそれから寝ちゃうんだから、外泊なんだろう。17歳の私は、それだと大丈夫なんて考えてた。
「あゆが、そう言うんなら本当に迎えに行くからな」
ハルは笑いながら答えた。相手にしてくれないような、本気じゃない感じがした。
私はとりあえずお風呂に入った。
夜中の12時。ハル…さっきのは本気?冗談?
わかんないよ…。