あれから、一週間たった。


ぼんやりと電話ばかり見つめ、そんなこと考える私の横を、お風呂から上がった姉が通りすぎる。


「忘れないと駄目だよ。いい加減」


私より5歳、ハルより3歳年上の姉。

三年半も付き合えば、旅行にいけばハルの分までおみやげ買ってきてくれたり、またハルも姉の誕生日にプレゼント用意してくれたり…すごく仲良くってわけじゃないけど、それなりにハルを弟みたいに可愛がってくれてた。


姉も、ショック受けてた。


段々と、私の中で、現実になってくる。


周りが私とハルの別れを知り、私はそれを現実と認めなくてはならなくなる。