「ご飯、食べた?」

いつもの、日常。母のような姉の…いつものセリフ。



「…食べてないけど、今日はいらない」

私は姉の顔が見れなかった。泣き顔の跡は見せられない。
 



「ハルくんと、喧嘩でもした?」

いつもと違う私の様子に、姉が気がついた。




姉の声に、私の噛みしめた唇が震えた。無言のまま、自分の部屋にすばやく入り、ベッドに潜り込む。




「大丈夫?」

姉の心配そうな声が聞こえても、今の私には答える余裕さえない。