「美紀、許して欲しい。」



新太郎さんの言葉は私の心の奥の奥まで深く伝わってきた。


そして、私の些細な嫉妬心まで受け止めてくれた。



「新太郎さんは悪くない…。」



急に体を離されると、両肩をガッチリと掴まれ、新太郎さんは目線を合わせてきた。


今までの優しい目ではなく、真剣な目を。



「美紀、俺は美紀の事を愛している。誰よりも愛してる。」



「新太郎さん…。」



涙で濡れた顔を優しくなぞるように拭いてくれた。


そして、いつもの優しい笑顔を見せてくれた。



「大丈夫、大丈夫だよ。」



「私も…、愛している…。」



新太郎さんはそっと私の前髪に触れると、そのまま優しいキスを落としてくれた。


甘く深いキス。


2人だけの空間。


2人だけの思い。


その思いを…。