「まずはここから参りましょう。」
そう言ってバステトが連れてきた場所は美月のとこだった。
「やはり汐梨様の親友である、美月様には会いたいかと、思いまして。」

美月とは高校の入試の時に出会った。
合格発表の時、舞子と一緒に発表見に行って再会して、お互い合格してて喜んだ。
3年間同じクラスで、仲良しだった。
私がイジメられても美月だけは変わらず友達でいてくれた。

「汐梨様いかがなさいます?会われますか?」
「会うって、私…幽霊ですけど…?」
「あぁ申し訳ありません。会うという表現は適切ではなかったです。美月様の様子を御覧になられますか?」
「でも時間止まってるんでしょ?」
「いいえ、動いてます。時間は止まってるませんから。」
「えっなんで?私の体燃やされたらって、さっき言ったじゃん!」
「申し訳ありません。あれはパフォーマンスです。」
「パフォーマンス??」
「普通に言ってもおもしろくないかなぁと思いまして…それに時間を止めなくても、体燃やされた後でも、戻りたいと思えば戻れます。だって神様ですから!お気づきになるかと思ったんですけど…。」

『そっか、言われてみれば…私ってバカだ。』

「汐梨様はバカではなく、純粋なんだと思われますよ。」
「フォローになってません!!」
ね…こ…じゃなくて、バステトに遊ばれたような感じで、なんだか納得できない。

「では汐梨様行きますか?」
「うん、お願いします。」