「チョットチョット!汐梨様!本田 汐梨様!」
不意に声をかけられビックリした私にまた、声が聞こえた。
「コッチコッチ!下見てもらえますぅ?」
言われた通りに下を見ると真っ黒で長い尻尾をユラユラさせた猫がいた。
「もしかして、あなたがしゃべったの?」
「はい、わたくし神様のもとで働く使者のバステトと、申します。この度汐梨様に時間を与えるようにと、御命令を仰せ使い参りました。」
そう言うと猫が頭を下げた。
『なにこの猫?男の子見失っちゃたし…』
「ですからバステトですってば!」
『えっ今、私しゃべったっけ?』
「いいえ、しゃべってませんよ」
『この猫考えてることがわかるの?』
「はい、わかりますとも。ちなみに猫じゃなくてバステトです。これで3度目ですよ。」
そう言うと猫は溜息をついた。
「あの〜バステトさん?」
「はい、なんでしょうか?あとバステトとお呼びください。」
「じゃバステト。時間を与えるってどうゆう事なの?」
「では御説明いたします。」
ゴホンと咳払いをして話し出した。
「まず汐梨様は自分でお命をお絶ちになられました。ですが、すぐさま後悔されました。お母様やお父様のお姿を見て心を傷めになられました。それを見ていらした神様は汐梨様に特例の命令をくだしました。」
「特例?」
「はい。時間を与えるという事は不慮の事故などで急にお命を奪われてしまった方への優しさからの配慮からの処置でございます。ですから…」
「自ら命を絶った私は特例ってことね。」
「その通りでございます!それと汐梨様に死んで欲しくないと、神様に願った方が御家族以外におられたのも特例が認められた事の一つの理由でございます。」
「家族以外…」
思い当たるの人がいない。
あっさっきの彼かも!
バステトをチラッと横目で見た。
「それは言えません。今は汐梨様にお使えするバステトですが、神様に言われた方が優先されますので。」
「ケチ!じゃ私はどうしたらいいの?」
「下をご覧ください。」
バステトに言われた通り下を見る。
お母さんが…ううん、みんなが止まってる!?
「只今下界の時間を止めさせていただいております。」
「えっなんで?」
「今から汐梨様に与える時間の中で汐梨様御本人が学び考えた結果、人生をやり直したと御判断した場合に戻れるようにでございます。いざ、戻りたいと思っても、汐梨様のお体のほうが燃やされた後でしたら、意味がなくなりますから…。」
「確かにそうだけど…戻りたいなんて…」
「わかります。御自身でお命を絶たれたのには、よっぽどの事でしょうから、今は戻れる気にはなれませんよね。では、汐梨様行きましょう!」
「えっ行くって何処に??」
そう言うとバステトは長い尻尾をシュルリと私の足に絡めた。
不意に声をかけられビックリした私にまた、声が聞こえた。
「コッチコッチ!下見てもらえますぅ?」
言われた通りに下を見ると真っ黒で長い尻尾をユラユラさせた猫がいた。
「もしかして、あなたがしゃべったの?」
「はい、わたくし神様のもとで働く使者のバステトと、申します。この度汐梨様に時間を与えるようにと、御命令を仰せ使い参りました。」
そう言うと猫が頭を下げた。
『なにこの猫?男の子見失っちゃたし…』
「ですからバステトですってば!」
『えっ今、私しゃべったっけ?』
「いいえ、しゃべってませんよ」
『この猫考えてることがわかるの?』
「はい、わかりますとも。ちなみに猫じゃなくてバステトです。これで3度目ですよ。」
そう言うと猫は溜息をついた。
「あの〜バステトさん?」
「はい、なんでしょうか?あとバステトとお呼びください。」
「じゃバステト。時間を与えるってどうゆう事なの?」
「では御説明いたします。」
ゴホンと咳払いをして話し出した。
「まず汐梨様は自分でお命をお絶ちになられました。ですが、すぐさま後悔されました。お母様やお父様のお姿を見て心を傷めになられました。それを見ていらした神様は汐梨様に特例の命令をくだしました。」
「特例?」
「はい。時間を与えるという事は不慮の事故などで急にお命を奪われてしまった方への優しさからの配慮からの処置でございます。ですから…」
「自ら命を絶った私は特例ってことね。」
「その通りでございます!それと汐梨様に死んで欲しくないと、神様に願った方が御家族以外におられたのも特例が認められた事の一つの理由でございます。」
「家族以外…」
思い当たるの人がいない。
あっさっきの彼かも!
バステトをチラッと横目で見た。
「それは言えません。今は汐梨様にお使えするバステトですが、神様に言われた方が優先されますので。」
「ケチ!じゃ私はどうしたらいいの?」
「下をご覧ください。」
バステトに言われた通り下を見る。
お母さんが…ううん、みんなが止まってる!?
「只今下界の時間を止めさせていただいております。」
「えっなんで?」
「今から汐梨様に与える時間の中で汐梨様御本人が学び考えた結果、人生をやり直したと御判断した場合に戻れるようにでございます。いざ、戻りたいと思っても、汐梨様のお体のほうが燃やされた後でしたら、意味がなくなりますから…。」
「確かにそうだけど…戻りたいなんて…」
「わかります。御自身でお命を絶たれたのには、よっぽどの事でしょうから、今は戻れる気にはなれませんよね。では、汐梨様行きましょう!」
「えっ行くって何処に??」
そう言うとバステトは長い尻尾をシュルリと私の足に絡めた。