「佳代、本当に許すのか?汐梨がそう願ってると思うのか?」
「えぇいいの。黙っとけばいいのに、わざわざ言いにきたのよ。あの歳で自分のしたことに向き合えるのは勇気がいることよ。それに、美月ちゃんに言ったことは本心だわ。最後に決めたのは、汐梨だもの。美月ちゃん言ってたじゃない、夢の中で汐梨は許したって…春樹さん、忘れたの?そう育てたのは私たちじゃない!」
「そうだな…汐梨は俺たちが育てた通りの子になってたんだな。」
『人を恨んだり憎んだりするのは、やめなさい。自分の心を汚すだけだから。』
小学生の時、友達と喧嘩して恨み言を口にする私にお父さんが言った言葉。
当時はあまり意味わかってなかったっけな…。
葬式が始まり、弔問客の中には美月がいる。
その2列後ろに舞子たちがいた。
ずっと美月を睨んでる。
バステトに言って舞子にも会いに行かなきゃ!
式がもうすぐ終わる。
みんなが私に花を手向けてく。
『う〜ん。ツライかと思ったんだけど、意外に複雑すぎて、逆に笑えるかも!』
「汐梨様不謹慎ですよ!」
「私のだし、いいかなって。」
「いけません。」
「だって、鼻になんか詰めてるし…」
「汐梨様!無理せず泣いていいんですよ…わたくしは見てませんから…。」
バステトに言われたとたんに、糸が切れた。
お母さんが花を入れた。
「汐梨…汐梨…汐梨…。お母さんの娘に産まれてくれてありがとう。また、会おうね。」
冷たくなった。私の頬を愛おしく撫でておでこにキスをした。
なんでか、今の私のおでこも温かい。
お父さんが花を入れた。
「汐梨…お前はお父さんの自慢の可愛いい娘だったよ。また、会おうな。」
お父さんもおでこにキスをする。また温かい。
美月が花を入れた。
「汐梨…またね。」
舞子が花を入れた。
「汐梨…幼馴染みだったのに…ずっと一緒だったのに……」『ごめんなさい。』
心の声が聞こえた。
閉められていく棺に手を伸ばしお母さんは私の名前を叫び続けてる。
お父さんはただただ無言で泣き続け、お母さんを支える。
こんな場面最悪だ。
後悔だけが私に襲いかかる。
全力で走っても逃げきれないスピードで私を追いかける。
「バステト…私は本当にバカだったんだね。」
「そんなことないですよ…なぜお父様とお母様が泣いているのか理由はわかっているのですから。」
またバステトは私に寄り添う。
ふわふわした毛並みが優しくて心が少し軽くなる。
「そろそろ出棺です。汐梨様いかがなさいますか?一緒に行かれますか?」
「ううん、さすがに自分が燃やされるのは見たくないかな。」
火葬場ばではそんなに遠くはないけれど、私は、私が灰になる時、家に居たいと思った。
「バステト…みんなが火葬場に言ってる間、家に居たいんだけどいい?」
「はい。もちろんです。わたくしは一緒にいない方がいいですか?」
「ううん。気配がわかる距離にいて。一人ではいたくないの。」
「わかりました。」
私の体がのせられた霊柩車を見送って家に向かった。
「えぇいいの。黙っとけばいいのに、わざわざ言いにきたのよ。あの歳で自分のしたことに向き合えるのは勇気がいることよ。それに、美月ちゃんに言ったことは本心だわ。最後に決めたのは、汐梨だもの。美月ちゃん言ってたじゃない、夢の中で汐梨は許したって…春樹さん、忘れたの?そう育てたのは私たちじゃない!」
「そうだな…汐梨は俺たちが育てた通りの子になってたんだな。」
『人を恨んだり憎んだりするのは、やめなさい。自分の心を汚すだけだから。』
小学生の時、友達と喧嘩して恨み言を口にする私にお父さんが言った言葉。
当時はあまり意味わかってなかったっけな…。
葬式が始まり、弔問客の中には美月がいる。
その2列後ろに舞子たちがいた。
ずっと美月を睨んでる。
バステトに言って舞子にも会いに行かなきゃ!
式がもうすぐ終わる。
みんなが私に花を手向けてく。
『う〜ん。ツライかと思ったんだけど、意外に複雑すぎて、逆に笑えるかも!』
「汐梨様不謹慎ですよ!」
「私のだし、いいかなって。」
「いけません。」
「だって、鼻になんか詰めてるし…」
「汐梨様!無理せず泣いていいんですよ…わたくしは見てませんから…。」
バステトに言われたとたんに、糸が切れた。
お母さんが花を入れた。
「汐梨…汐梨…汐梨…。お母さんの娘に産まれてくれてありがとう。また、会おうね。」
冷たくなった。私の頬を愛おしく撫でておでこにキスをした。
なんでか、今の私のおでこも温かい。
お父さんが花を入れた。
「汐梨…お前はお父さんの自慢の可愛いい娘だったよ。また、会おうな。」
お父さんもおでこにキスをする。また温かい。
美月が花を入れた。
「汐梨…またね。」
舞子が花を入れた。
「汐梨…幼馴染みだったのに…ずっと一緒だったのに……」『ごめんなさい。』
心の声が聞こえた。
閉められていく棺に手を伸ばしお母さんは私の名前を叫び続けてる。
お父さんはただただ無言で泣き続け、お母さんを支える。
こんな場面最悪だ。
後悔だけが私に襲いかかる。
全力で走っても逃げきれないスピードで私を追いかける。
「バステト…私は本当にバカだったんだね。」
「そんなことないですよ…なぜお父様とお母様が泣いているのか理由はわかっているのですから。」
またバステトは私に寄り添う。
ふわふわした毛並みが優しくて心が少し軽くなる。
「そろそろ出棺です。汐梨様いかがなさいますか?一緒に行かれますか?」
「ううん、さすがに自分が燃やされるのは見たくないかな。」
火葬場ばではそんなに遠くはないけれど、私は、私が灰になる時、家に居たいと思った。
「バステト…みんなが火葬場に言ってる間、家に居たいんだけどいい?」
「はい。もちろんです。わたくしは一緒にいない方がいいですか?」
「ううん。気配がわかる距離にいて。一人ではいたくないの。」
「わかりました。」
私の体がのせられた霊柩車を見送って家に向かった。