着いたところは

「ケーキ屋さん?」

「中に入ろうぜ」

戸惑っている私の手をひき
中へと入っていく。

店員さんに案内され向かい合って座った

「美姫、何食べたい?」

メニュー表を私に向けて聞いてくる

「私はいいよ、晴斗食べな」

「遠慮すんなって!ほらっ好きなもん頼め」

「じゃっじゃあ私は~ガトーショコラ」

「飲み物は?」

「オレンジジュース」

「ははっ可愛いなぁ美姫は」

さらっとこういう事をいうんだから。
私、可愛くないし。

「俺は~んーっと、コーヒー」

晴斗は店員さんに注文した。

「えっ?食べないの?それだけ?」

「俺甘いのとかあんまり好きじゃないからさ」

頭をポリポリかきながら言う。

「えっ?じゃあなんでケーキ屋さんに来たの?」

「美姫が甘いの好きかなぁ?と思って。それに…」

「ん?」

「美姫の喜ぶ顔が見たかったから」

「……っ!」

自分でも顔が赤くなるのがわかる。