私の席の隣の席

窓際でいつも頬杖付きながら外を見てる男の子

肩まで伸びてる長い髪、だけどさわってみるとサラサラしてて羨ましい

私より低い身長、周りから可愛がられて鬱陶しいそうにしてるけど私は誇らしい

まぁ私が高すぎるのもある………

そんな彼と出会って一年、私は幸せいっぱいだ



行きたかった高校に受かり他県から越して来た私

『ここが新しい家か~』

初めての一人暮らしにワクワクしながらドアを開けた

ワンルームでトイレ風呂別で家賃三万五千円、相場が分からないため親が見つけてくれた部屋

荷物は親がやってくれたみたいでダンボールが真ん中に置かれている

『よし、片付けるか』

ダンボールから服や引っ越す前に買った食器を片付けていく

片付けしだして三時間、やっと終わった

ダンボールを畳んで隅っこに置いておこ、何かに使えるだろう

『よし、お昼にするか』

冷蔵庫の中を見るも何もない、そりゃそうだ

つい数時間前に来たのだから

『…スーパー行ってこよ』

と言ったもののどこにあるかが分からない

『そうだ!お隣さんに聞いてみよ~』

そぉ思い、菓子折り的な物を持ってお隣さんのインターホンを押した

数秒後、トタトタと可愛らしい足音が聞こえて来た

ガチャ

顔を出したのは男の子

『こんにちは、隣に越して来た桜木です。親御さんいらっしゃいますか?』

我ながらしっかりした挨拶だ

その子から返ってきた返答は思いもよらない返答だった

『僕一人で住んでますよ、夕凪です。夕凪秀狼、変わった名前でしょ』

八重歯が似合うその子は笑いながら答えた

『そ、そうなんですか~。あっこれ良かったらどうぞ』

そう言って持っていた菓子折り的な物を渡す

『ありがとうございます、助かります』

『助かる?』

『はい、ここ三日間何にも食べてなくて』

ぐ~~~

ありきたりなお腹の音が聞こえてきた

『あ、あの良かったらこれからお昼にするんですけど良かったらどうですか?』

『良いんですか!?』

『えぇ、一人で食べるよりみんなで食べた方が美味しいですし』

『ありがとうございます!』

にっこり笑っている夕凪君を見ているとすごく和む

『じゃあ買い物したいんですけど、スーパーってどこですか?』

『案内しますよ、荷物持ったりしますよ』

『ありがとうございます』

ニコっと笑う夕凪君を見て私も笑って返した