「静かにしろ。危ない状況なんだ」

「ふごが!?(どこが!?)ふごがごごごごふごごがごーごがごご!(私の方が危ない状況でしょ!)」

「だから、頼むから静にし」

男の声が止まった。

それと同時に大勢の人の声が聞こえた。

男は、私が歩いて来た方にある電柱の陰に私の口を塞いだまま身を隠す。

「アッチに走って行ったよな!?」