「転校生の新入部員が入ったところで、現状は変りません。コーチもいないし、顧問と言っても担任の丸尾先生が野球部と兼任でなさってるし。サッカー部は、廃部にしようと思います。」
教頭の話に、僕は驚かなかった…

「しかし生徒の意見も…」
そう言う校長に対し教頭は相変わらずだった

「私は彼らの将来のことを思って言ってるんです。藤堂くんはあまり成績も良くないし、これを機に勉学に励んだらどうだね?」

そう言う教頭に僕は
「わかりました…」
っと言い、
「ちょっと待てよ。良いのかよ?」
っと言う高石を無視し、僕は職員室を出た。
高石は必死に僕を追いかけた。



「校長、そういうことですので。」

「ですが教頭先生、もう少し様子をみましょう。それより明日から教育実習生が来られるそうですので、よろしくお願いします。」