次の日の朝
僕はいつものように登校していたら、後ろから誰かがぶつかったきた。

「あっ。すいません急いでいたもので、大丈夫ですか?」
ぶつかってきたのは、スーツを着た知らない女性の人だった。

「いや、もう全然大丈夫です」
その人はあまりにも綺麗な人だったので、僕はつい照れてしまった。

「大統高校の生徒ですよね?」

「…はい」
僕は女性と話すのが苦手だったので、固くなってしまった。

「もしかして、サッカー部?」

「え?なんでわかったんですか?」

「ほら、カバンから『サッカー日記』って書いてあるノート、はみ出てますよ。」

僕は焦ってノートをカバンにしまった。

「実はサッカー部のキャプテンなんです」

「へぇ~すご~い。頑張って下さいね。キャプテン」

「はい、頑張ります」

「じゃ私、急いでるんで。」
そう言って彼女は、去って行った。
僕は彼女の背中を見ながら、ついニヤけてしまった。
すると僕の視線に高石が入ってきた。

「嬉しそうだね?」

そう言いながら高石は、僕をおちょくってきた。

「いや~安心したよ藤堂、やる気満々じゃん。そうだ、会わせたい人がいるんだ。ちょっと付いて来て。」
僕は高石に付いて行った。