ぴと、ぴと、



さー、さー、



ざーーざーーーぁ







だけど雨は止みそうなく

どんどん激しくなるいっぽうだった。







えー、どーしよ。


ここらへんコンビニないしなーー………。







僕は部活で使った汗臭いタオルを出して

頭に巻き付けた。



そして雨宿りしてた、図書館の屋根の下から
僕は勇気を出して雨の強い空の下に出ようとした。


そこから走って行けば

コンビニはある。



そう思って出たのに


僕の
足は止まった。






「田中先輩、傘ないんですか?」




僕が上を見上げると


ピンクをメインとしたかわいらしい傘の下にいた。





そしてその傘を持っていたのは

部室に来ていたあの女の子だった。




「先輩、一緒に帰ります?」



「…いや、いいよ。君も困るし。」




僕がそーいうと

彼女は急にニコニコしながら



「じゃん! 折り畳み傘まで持ってきているのです!」




そして満面の笑みで

それを僕に渡してきた。





僕も断れなくなり



ありがとうと受け取った。