だけど、たとえそれが嘘でも嬉しくて。


「ありがと」


なんて笑顔で答えてしまう。


仕方ない。
好きになってしまったのだから。


たわいない会話をしながら、車は避暑地にあるアウトレットに着いた。
車から降りると、少し肌寒さを感じる。


「大丈夫? 寒くない?」


愁ちゃんは、そう言うとあたしの手を掴んだ。
こういうところが好き。