「本当だよ?
机の中見る?」



「…………」



「ほら、ほら。
本当にないの。
数学の教科書」


「…………」



「だから、うそじゃないんだよっ」



あたしが否定をすればするほど……。



冷泉くんは、口はしをあげてクスリと笑う。



「顔、赤すぎ。
なに、キョドってんの?」



「うっ……。
キョドってなんか……」