「それに、いくらなんでも、帰りが遅すぎねぇ?」



星ちゃんは、座ったラグからあたしを見上げ、隣の場所を手でポンポンと軽く叩いた。



「こんな時間まで、なにしてたんだよ」



「……っ。
なにって……。
本当に……。
勉強を教えてもらってたんだよ」



本当は、ほとんどっていうか、まったく勉強なんてしてなかったけど。



そんなことをいうと、星ちゃんに怒られそうだから、うそついた。



そして、ポンポンされた場所に、ゆっくり座る。



「勉強って……。
みんなで、か?」



星ちゃんの二重の大きな目に、力がこもる。