「アイツ、花のなんなの?」



あたしの部屋に入るなり、星ちゃんは不機嫌な顔をあたしに向けた。



「この前、青葉でやった練習試合。
あのとき、花が見てたの、アイツだよな?」



「…………」



「それに、俺かアイツのどっちにするか? とか、花に聞くし」



「…………」



「花のこと、当たり前みたいに呼び捨てするし。
すげームカつく」



我慢できないって感じで、星ちゃんは自分の手をこぶしで叩いた。