とっさにあたしをかばってくれたときの力強さに、ドキドキする。



見た目の細さと違って、冷泉くん、けっこうたくましいんだ。



こんなの、ボーっとしてたあたしが、100%悪いんだけど。



それでも、守ってくれたことに……キュンキュンした。



「あの……。
もうすぐ……家です」



ぼそぼそっとつぶやいてから、気がついた。



あれ?



家の前に誰かいる。



傘をさして、壁の前、誰か立ってる。