「りお。
花ちゃんの勇気を尊敬する~」



「…………」



……って、どういう意味じゃ!!



「こんなの、幼なじみじゃなかったら、しゃべることさえできないレベルじゃな~い?」



ぎっしりとグラウンドを取り囲む女子の背中の後ろを、りおちゃんはぴょんぴょんはねた。



「りおも、星くんの顔見た~い」



「……どうってことない、普通の顔だよ。
みんな、騒ぎすぎ」



いつにも増して毒を吐くひまりちゃん。



「でも、ここにいても試合は見れないし。
とりあえず、あっち側に行ってみる?」



面倒くさそうに、ひまりちゃんは正面を指さした。