「……どうかされましたか?お嬢様」


「ぎゃっ!いたっ!」


突然の青山の声に驚いてイスから落ちた。


「だ…大丈夫ですか?」


その様子に慌てて私のところにくる。

「お怪我は?」


「ないよ。急に話しかけないでよ!びっくりするじゃん!」

心臓に悪いったらありゃしない。

「すみません。あまりにもお嬢様のため息の回数が多かったものですから」

え?

ため息⁉︎

「何回?」

「58回でございます」


……数えてたの。


「それで何かあったのでしょうか?」

「いや、何もない」

………むしろ大ありだっつーの!