朝、
学校へ行こうとしたら、優真が生垣のところで待っていた。
「おはよう。」
「おはよう。朝からどうしたの?」
「別に?」
優真がそんな風に素っ気なくすることがなかったので、芹花は自分がなにかしたのでは、と少し考え込んでしまった。
だが、そんな事お構いなしに優真が急に
「芹花って何色が好き?」
と聞いてきた。
「え、緑かな?」
「緑か…」
「うん。」
芹花が返事をすると、優真はぼそっと、っぶねぇ、と言っていたのだけが聞き取れた。
「優真は?」
「え?!」
自分が聞き返されるとは思っていなかった様子ですごく驚いていた。
そして、悩んでから
「やっぱり黒かな?」
と言った。
「優真らしいね。」
芹花はクスクス楽しげに笑って言うと、優真は少し慌てていた。
「マジで?俺ってそんなに邪悪に見える?」
「そう言う事じゃなくて黒い服の方がよく見かけたからってこと。」
優真は納得するようにあぁ。と言った。