次の日、
約束どおりの時間に家庭教師とやらは来た。

それを部屋から聞こえる声で確認した。

「おい!美緒!」


出てこいと言いたいのだろう。

だが、無言でとおす。

「すいません…乗り気じゃないみたいで…」

「いえ、お気にせず。ちょっとすいません」



そんな声が聞こえたあと…


ドンドンドンドン…!!

強くドアを叩く音のあとに、


「すいませんが出てきてもらわないと俺も仕事できないんですよね。」



なんか…変な人だな…


「帰ってください!教えてもらう気なんてないですから!」



「ならずっとドアたたくよー。」



ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン…



「う…うるさい…」