「おい、あや。何してたんだ?」


私を見るなり巧が聞いてきた。


『別に〜。』


私は素っ気なく答える。


その後もだらだらお喋りをして、巧が帰るというのでついでに送ってもらう事にした。


家の前に着き、


『ねぇ、康弘くん元気?』


なんとなく聞いてみた。


巧は康弘くんと同じ整備工場で働いている。


「えっ?康弘?」


私の口から康弘くんの名前が出て驚いている様子の巧。


『巧、毎日会ってるでしょ?』

「まぁな。」


巧は私を見て何かを感じ取ったのか、


「あいつはやめとけ。」


それだけ言うと帰ってしまった。


どういう事なんだろう?


そう思ったけど、特に気にせず私はそろからも康弘くんと連絡を取り合っていた。