バタンとドアが閉まると、私はその場で泣き崩れ、傘を持っている事も出来なくなった。


空は私の心を知ってか知らずか、激しく雨を降らせる。


この雨と一緒に、私の気持ちもこの体から流れ出てくれればいいのに。


私の恋は、出会った日と同じ雨が降る日に終わった―――



後日、幸成と話す機会があって、


私の気持ちはすごく嬉しかったって、


ありがとうって、


そう言ってくれた。


結局幸成はあの子と付き合う事になったけど、私は幸成に自分の気持ちを伝えられて良かった。


雨が降ると思い出す、ちょっぴり切ない恋―――



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